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資本金を増加した場合に行う増資登記の手続きについて解説

資本金を増やす(増資)場合には、増資手続きだけでなく、登記の変更手続きも必要です。

本記事では増資登記の手続きについて詳しく解説します。

増資登記手続きの手順

増資登記手続きの手順について確認していきましょう。

手順1.株主総会での募集事項の決議

株主総会で募集事項を決議する際に、まず株主総会を開催し募集株式に関する重要な事項を決定します。

主な決定事項は以下の4つです。

 

  • 募集する株式の数や株式の払込金額
  • 現物出資(金銭以外の財産で出資する場合)があればその財産の内容
  • 出資金の払込期間や期日
  • 資本金と資本準備金の増加額

 

ただし、一部の事項については、株主総会で決議する代わりに、取締役会に委任も可能です。

株主総会で決議するのは、募集株式の上限や払込金額の下限といった内容に限定します。

手順2.出資希望者へ通知・申込受付

出資を希望する方に会社の名称や決定された募集の詳細、出資金の支払い場所(通常は振込口座)の情報を通知します。

通知を受け取ったあと出資を希望する場合は、自身の名前や住所、希望する株式の数などを記載した申込書を作成し、株式を発行する会社に提出します。

手順3.株式割当の決定・通知

株主総会または取締役会で、誰にどれだけの株式を割り当てるかを決定します。

希望された株数通りに割り当てる必要はなく、たとえば50株を希望した人には30株を割り当てることも可能です。

決定した結果は、申し込みをした人に速やかに通知します。

手順4.申込者の出資金支払い

申込者は、株式の割当てを受けたあと、指定された払込期間または期日に出資金を支払います。

手順5.新株発行・増資登記

出資金が支払われると資本金が増額し、新株を発行し出資者は株主になります。

ただし、一般的な会社では紙の株券は発行されません。

増資の効力が発生した日から2週間以内に変更登記を行います。

増資登記に必要な書類は主に以下の7つです。

 

  • 株式会社変更登記申請書
  • 株主総会議事録: 株式の募集事項を記載。
  • 株主リスト
  • 募集株式の引受けの申込書: 出資希望者の申込証明。総数引受契約の場合は契約書を添付。
  • 出資金の払い込み証明書: 出資金が払い込まれた通帳のコピーなど。
  • (取締役会で募集事項を決定した場合)取締役会議事録
  • 資本金の計上に関する証明書

 

増資の登記は、効力発生から2週間以内に申請が必要です。遅れると過料が科せられる可能性があります。

まとめ

資本金を増加した場合に行う増資登記の手続きについて詳しく解説しました。

増資には、いくつかの手順を経る必要があるため、事前に手続きの流れをしっかりと確認し、計画的に進めることが重要です。

不安を感じる場合は、司法書士に相談することをおすすめします。

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横山健一司法書士
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